まーちゃん日記

ＪＲ加古川駅前にオープンした「日本堂」＝加古川市加古川町篠原町１戦後から一九五〇年代後半まで、一大歓楽街だったＪＲ加古川駅前の「検番筋」で日本料理店を営んでいた家族が七日、かつての店の名前を冠した「ぎゃらりー＆サロン『日本堂』」を、同駅近くのビル一階にオープンさせた。（三津山朋彦）料理店の「日本堂」は、ギャラリーオーナーの杉原利幸さん（６５）の父親小太郎さん（故人）が戦後開業した。ダンスホールやキャバレー、飲食店がひしめいていた検番筋で味がいいと評判で、六〇年ごろまであった。小太郎さんは六七年から西に約百メートルの現ギャラリー所在地に、喫茶店「共楽」を開業。広いフロアに欧風のソファを並べたしゃれた店で、八九年まで続いた。その後、店の跡地にはビルが建てられ、跡を継いだ利幸さんがヤマトヤシキ加古川店などに賃貸していたが、昨年契約期限が切れた。ビルの空き室をどう使うか、利幸さんは家族と相談。絵画や工芸作品の展示や演奏会、パーティーなどに使えるまちの交流拠点にしようと決め、かつての検番筋のにぎわいにあやかって日本堂の名を復活させた。オープンを記念し、かつての日本堂によく通ったという加古川出身の日本画家、福本達雄さん（８２）（京都市在住）が、十九日（午前十時-午後七時）まで個展を開いている。「晴れゆく桜島」や「高原の朝」など、風景画の近作十八点（４-２０号）を展示している。利幸さんの長女温子さんは「祖父母や両親の話を聞くと、かつての駅前のにぎわいは想像以上。私たちの日本堂が、まちを活気づけるきっかけになれば」と話している。日本堂ＴＥＬ０７９・４２３・１０５３